半年ほど前に、Mac mini(2018/Intel Core i5)からMac mini(2024/M4)にパソコンを買い替えたのですが、その結果、これまで使ってきたAdobe Photoshop Elements 2019が起動しなくなってしまいました。
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古いバージョンだし仕方ないか、と最新のPhotoshop Elements(2025)をチェックしみたところ、なんと2025年版から3年間のライセンスバージョンになっていることに気づきました。
“一度購入すれば追加料金はかかりません”と書いてはいるのですが、3年たったら使えなくなるわけですから、実質サブスク化ですよね。自分の場合、このサイトの画像編集程度でそこまで頻繁に使っているわけではないため、買い切り型のPhotoshop Elementsがちょうどよかったのですが……。
この機会に別の買い切り型画像編集ソフトを探してみるかー、といろいろ見てまわったところ発見したのがPixelmator Pro。結論からいうと、これでオールOK、というレベルの充実した機能を持つ非常に満足度の高いソフトでした。
Photoshop ElementsからPixelmator Proへ
Pixelmator Proは買い切り型のソフトで、値段は8,000円。前はもっと安かったような気がするのですが、機能から考えるとこの値段でも破格だと思います。
少し前にAppleに買収されたそうで、今後Macとの連携がもっと進んでいくのではないでしょうか。OSを提供する会社の傘下になり、いろいろな意味での安心感もありますね。
ちなみにこのソフト、Photoshopファイル(.psd)をレイヤーを保持したまま読み込めるので、これまでPhotoshop Elementsで作ったファイルも活用できます。
Pixelmator Proを使ってみた

Pixelmator Proの編集画面
Pixelmator Proを実際に使ってみた感想ですが、長い間Photoshop Elementsを使ってきたので、レイヤーとツールメニューの位置が左右逆なことに、最初かなりの違和感がありました。まあすぐに慣れて、今ではまったく自然に使えていますが。
機能については、自分がPhotoshop ElementsでやっていたすべてのことがPixelmator Proでもできました。それどころか、Photoshop Elementsではできなかったことができるようになり、作業の大幅短縮化につながっています。
Pixelmator Proで一番すごいと思ったのが「超解像技術」。“機械学習を使用してシャープさと詳細情報を保持します”とあるのですが、要はこれ、元々小さい画像を大きくする時、AIが調整してぼやけずきれいなままサイズ変更をしてくれる機能のことです。
便利だなと思ったのは「自動背景削除」。AIがオブジェクトを検出して、ワンタッチで画像から人物を切り抜いてくれます。精度もかなり高く、十分に実用性があります。
あとは「修復」もよく使います。Googleでいうところの「消しゴムマジック」的なやつですね。
「自動背景削除」と「修復」は、2025年版のPhotoshop Elementsでもできるようですが、同じことができるなら買い切りで、しかも安いPixelmator Proのほうがいいのでは? というのが正直な感想です。さすがPhotoshopキラーと呼ばれるだけあります。まあサブスクの上位版Photoshopには他にもさまざまなメリットがあるのでしょうが、少なくともElementsに関しては、Pixelmator Proの存在はかなりの脅威になっていると思います。自分のように、3年ライセンス版への移行でPhotoshop Elementsから離れた人も多いのではないかと。
Photoshop Elementsのほうがよかった点については、「自動補正」と「色の置き換え」。Photoshop Elementsのほうが、明るくはっきりとした色合いに一発で自動補正してくれることが多く、色の置き換えについても使い勝手がよかったです。
とはいえ総合的にはPixelmator Proで満足しています。
Premiere ElementsからDaVinci Resolveに

ダビンチ・リゾルブの起動画面
動画編集には、Photoshop Elementsとセットで買ったAdobe Premiere Elements(アドビ・プレミア・エレメンツ)を使っていたのですが、こちらはパソコンを買い替える少し前くらいから、DaVinci Resolve(ダビンチ・リゾルブ)に変えました。
Premiere Elementsでも基本的な動画編集はできるのですが、DaVinci Resolveのほうが圧倒的に自由度は高いです。ちょっと操作にクセはありますが、Fusionを効果的に使うことで、プロレベルの動きのある映像に仕上げることもできます。
Adobe Stockからenvatoに

envatoのサイトトップ
記事のサムネイルなどに使う、ロイヤリティフリーのストックフォトは、これまでAdobe Stockを利用してきたのですが、年間契約の更新月でやめて、envatoにスイッチしました。
理由としては、Adobe Stockの写真10点3,828円/月(年間契約)というのが、自分の利用頻度としては少し高いと感じていたからです。クレジット(月10クレジット)を使いきれずに、毎月どんどんたまっていってしまうんですよね(上限120クレジット)。ビデオだと8クレジットで動画を1つダウンロードできるのですが、ビデオをメインで使うにはクレジットが少なすぎるという現実があります。20〜30秒程度のビデオを月1本ダウンロードしたところで、あまり使い道がないというか。
あと、Adobe Fireflyという生成AI機能があるのですが、いかにもAIといったパキッとした画像が出てきたり、生成画像のバリエーションを作ろうとしても顔が崩れてしまったりと、個人的にはあまり実用的ではなかったです。もしかしたら今はバージョンアップして進化しているかもしれませんが。
というわけで、Adobe Stockをやめて、画像も動画もオーディオ素材も、すべて使い放題のコスパに優れたenvatoを利用することにしました。envatoは、個人利用だと月々16.50ドル(約2,400円)で使えます。
しかし、envatoを使ってみてわかったのですが、画像と動画のクオリティー、検索の使い勝手のよさ、どちらもAdobe Stockのほうが上です。これは断言できます。
クオリティー優先ならAdobe Stockのほうがいいですね。
あとがき
今年に入ってから、図らずも「脱Adobe化」してしまったわけですが、総合的には切り替えた新しいソフトやサービスで十分満足できています。Adobe Stockのほうがenvatoよりクオリティーが高いと書きましたが、かといってenvatoが使えないわけでもないですしね。ソフト&サービスの年間支払い額もかなり減ったと思います。
ちなみに「脱Adobe化」と言いながら、Adobe Fontsにはお世話になっています。Adobeさん、ありがとう<(_ _)>