SAMPLE MAGIC「Boost Pro」レビュー/音圧アップに使えるマスタリングプラグイン

boost-pro

イギリスのサウンド制作会社SAMPLE MAGICから、ミックス・マスタリングに役立つツール「Boost Pro」が登場。

SAMPLE MAGICはサンプルパック(音のサンプルのパッケージ)の会社というイメージがあったのですが、こういったDAW用のプラグインも作っていたんですね。
発売記念セールをやっていたのでゲットしてみました。

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オールインワンのマスタリングソフトBoost Pro

Boost Proは、ミックスやマスタリングで使える6つの機能をひとつのプラグインにまとめたものです。

早速インターフェイスをチェックしてみましょう。
上半分がメインの機能の適用量を決めるセクションで、下半分がそれぞれの機能を細かく設定するセクションになっています。

boost-pro GUI
1.DIRT

サチュレーションの値の設定。
サチュレーションとは音に意図的な歪みを付加するもので、真空管やテープを通したときのようなファットで温かみのあるサウンドにすることができます。

2.COLOUR

4バンドのEQ。
LF(低域)、LMF(中低域)、HMF(中高域)、HF(高域)の4つの帯域をノブで操作します。
イギリスの会社なのでCOLOURにUが入ってますね。

3.COMPRESS

4バンドのマルチバンドコンプレッサー。
COLOURと同じく4つの帯域の調整ができます。

4.STEREO

ステレオエンハンサー。
音の左右の広がりを調整します。

5.LIMITER

ブリックウォールリミッター。
音量が設定値を超えないようにする機能です。

6.HPF

ハイパスフィルター。
この数値を上げていくと曲の低域がカットされていきます。

オートメーションで高めに設定したこの値を徐々に下げていくと、ハウスなどの4つ打ち曲でよくある、ローがカットされてキックがペチペチした状態から段々音が膨らんでくるような効果を得ることができます。
まあEQやほかのフィルターを使ってもできますが(笑

 

STEREO以外の5つの機能では、詳細設定のST(ステレオ)をクリックするとM/S(MidとSide)に変更になり、M/S処理ができます。
〇ひとつがMid(中央)で、〇二つがSide(左右)になります。音の高低だけでなく、真ん中とサイドに分けることで、より詳細な調整ができるというわけです。

Boost Proではパラメーターの調整をノブだけでやらないといけないので、視認性の高いグラフィカルなプラグインに慣れているとやりにくさを感じるかもしれません。
ただプリセットが大量に用意されているので、好みのものを選んで曲に合わせて微調整する使い方でも、十分効果を発揮できます。

プリセットは「LIGHT」「MEDIUM」「EXTREME」「POP」「ROCK」「DANCE」「ELECTRONIC」「DRUMS」「VOCALS」「INSTRUMENT」の10個に分類され、それぞれに10の設定が用意されています。
10×10で100個のプリセットがありますが、LIGHTのINITはデフォルト状態に戻すものなので、実質99個です。
プリセットは画面中央の「INIT」をクリックして設定します。

画面上部のオレンジ色の台形部分はVUメーターになっているのですが、ここをクリックすることでプラグインのオン・オフができます。

Boost ProとBoostの違い

BoostにはProのほかに、スタンダードバージョンの「Boost」があります。

こちらはProにある6つの機能のうち、コンプレッサー、EQ、ステレオエンハンサー、リミッターの4つを搭載したもので、詳細設定はありません。
そのためプリセットを選択し、4つのノブを使ってその適用量を調整するだけというシンプルな使い方になります。

簡単操作ではあるのですが、Proでも同じような使い方はできますし、値段も700円しか違わないのであえてBoostを選ぶ必要はないかなといった感じです。

Boost Proを使ってみた

曲の最終的な音圧上げにBoost Proを使ってみました。

ミックスを終えた曲のマスタートラック(曲全体の調整ができるトラック)にBoost Proをインサートします。
試しに適当にプリセットを選んで流してみたところ、数秒おきに音が途切れる状態に。

色々調べているうちに、シリアルナンバーをまだ入力していなかったことに気づきました。
オーソライズ前はDIRTのノブの左下に鍵マークが出ているので、そこをクリックしてシリアルナンバーを入力します。

boost-pro Preset

プリセット「Crisp and Wide」を適用

プリセットを色々試したところ、DANCEカテゴリーの「Crisp and Wide」がいい感じだったので、それを適用しました。

 

 

Boost Pro適用前の音源です。
ダブステップ全盛のころに作った「Anger」という曲の一部ですが、今じゃこんなプレーンな構造のダブステップはほとんど姿を消してしまいました。
まあそんなダブステップ事情は置いておいて、この段階でもわりとしっかり音圧が出ているのですが、これをさらに上げていきます。

 

 

Boost Pro適用後の音源です。

うむ、デカい。

音圧がしっかり上がっただけでなく、音が明るくシャキシャキとして、ステレオ感も増しました。Crisp and Wideというプリセット名だけあります。
プラグインの動作は軽く、読み込みに時間がかかるようなこともないです。

 

以上、SAMPLE MAGIC Boost Proについてでした。

ちなみにこのプラグインは、購入してからの流れが結構面倒くさいです。

サンプルパックなら購入した後に届くメールにダウンロードリンクとシリアルナンバーが書いてあるのですぐにゲットできるのですが、Boost Proの場合、SONICWIREで購入後に送られてくるメールに記載されているSAMPLE MAGICのサイトに行き、ユーザー登録をしてアカウントを作り、製品をカートに入れて決済画面で名前や住所を英語で入力し、クーポンコードを使って0円にして購入するという形を取らなくてはいけません。

メールにやり方や流れが細かく書いてあるので迷うことはないと思いますが、もっと簡略化してくれよ~と思ってしまいます。

とはいえミックスやマスタリングに役立つ機能がオールインワンで入っていて、5,140円というのはかなりお得だと思います。オススメのプラグインです。

 

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